「多様性の科学」感想・書評|なぜ優秀なチームほど間違えるのか

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「優秀な人だけを集めたのに、なぜチームは失敗するのか。」
その答えが、この一冊にある。

マシュー・サイドの『多様性の科学』を読んで、最初に感じたのは「これはチームを持つ人間が全員読むべきだ」という確信でした。CIAがなぜ9.11のテロ計画を見抜けなかったのか。医療現場でなぜ同じ悲劇が繰り返されるのか。その根本原因が「エリートの同質性」にある——という逆説を、圧倒的なデータと実例で証明してくれます。あなたのチームは、本当に多様ですか?

Contents

『多様性の科学』とはどんな本か

著者のマシュー・サイドは、元イギリス代表卓球選手で現在は作家・ジャーナリスト。前著『失敗の科学』でも有名な彼が、本書では「なぜ多様性が組織の知性を高めるのか」をテーマに据えています。

22か国で翻訳されたこの世界的ベストセラーは、「多様性は大切」という耳触りのいい建前論ではありません。なぜ同質な集団が失敗しやすいのかを、進化論・統計・歴史事例で徹底的に解剖した知的スリラーです。

読んでみて感じた3つの衝撃

① CIAは「優秀すぎた」から失敗した

本書でもっとも衝撃的なのは、CIAの事例です。世界最高レベルの分析官を揃えながら、なぜ9.11のテロ計画を事前に察知できなかったのか。答えは単純でした——全員が同じバックグラウンドを持ち、同じ思考の枠組みで情報を分析していたのです。

著者はこれを「画一的集団の死角」と呼びます。同質な人材が集まると思考のパターンが収束し、集団全体が見えなくなる領域が生まれる。個人がどれほど優秀でも、視点の多様性がなければ組織はもろい——この洞察は、日本の職場そのものを指摘しているようで背筋が伸びました。

② 医療現場のミスはなぜ繰り返されるのか

医療の章も秀逸です。患者の命に関わるミスの多くが、権威への盲従と同質な思考から生まれることを、具体的なデータで明かします。上司の判断に誰も異を唱えられない組織の危うさ——これは医療だけでなく、あらゆる職場で起きている問題です。

③「多様性」は道徳論ではなく機能論だ

本書の最大の強みは、「多様性は正しいことだから推進すべき」という感情論を一切使わないことです。異なる視点を持つ人が集まるほど、集団の問題解決能力と創造性が数学的に向上することを証明しています。管理職がこれを読むと、採用基準から会議の進め方まで、見直したいことが山積みになるはずです。

まとめ|チームを持つ人間は全員読むべき一冊

「なぜ優秀な組織が間違えるのか」という問いに、これほど明確な答えを出した本は他にありません。読み終えた後、あなたは必ずチームの構成と会議のあり方を見直したくなるはずです。

30〜40代のビジネスパーソン、管理職、チームリーダーに特にオススメです。DMMブックスなら初回大幅割引で読めます。続きが気になる方はぜひ。

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