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からくりサーカス 第24巻
サーカス~再終幕
第15幕 燃える廓
花魁と心中を図った侍が、花魁と禿を人質に取り、廓に火をつける。
それを聞いた正二郎が人質を助けに行く。
人質を取った侍が振り回す刀に、正二郎はさやで立ち向かう。
侍は腕がたち、正二郎が苦戦する。その間に火が回る。
炎の中から遠野太夫とあるるかんが現れる。
あるるかんを見て、正二郎は白銀と作った人形であると悟る。
遠野太夫の中の白銀の記憶が蘇る。正二郎を思い出す。
第16幕 炎の中の覚悟
遠野太夫は、故郷の村が自動人形に滅ぼされたいきさつを正二郎に話す。
村を訪れた白銀が、ゾナハ病から村人を救うため、生命の水を作った。その際、自動人形への復讐を果たすため自分がその水に溶け込み、生命の水を飲んだ人々に自分の記憶を引きついだ。
正二郎は、花魁、禿だけでなく、騒動を起こした侍も担いでいる。
侍を持助ける正二郎に、遠野太夫は不合理だと思いつつも、ひかれる。正二郎の笑いがをがもっと見たいと思う。
大きな炎が正二郎たちのゆく手を遮る。
正二郎はあきらめない。「前に向かう道は必ずあるけん」という。
遠野太夫は、不死身のしろがねとしての姿を正二郎に見せる覚悟をした。炎のなかで、あるるかんを動かし、逃げ道を作る。
第17幕 雨
炎の中で遠野太夫は、銀髪のアンジェリーナに戻る。
外まで道を作れば、外国人であることがばれ、役人に捕まってしまう。
アンジェリーナは、正二郎に「あちきは 主さんの笑顔が いっち好き」と笑顔で言い置き、去っていく。
公衆の前に現れたアンジェリーナを役人が捕まえようとする。アンジェリーナを慕う、花魁たちが邪魔をする。
そのすきにアンジェリーナは逃げ出し、浜辺の洞くつで、寒さに震えている。
そこに、正二郎が現れる。
第18幕 一緒の旅
アンジェリーナは、いろいろな男に出会ったが、怪物のように見られるか、生命の水を興味半分で欲しがるものだけだった。
洞窟を訪ねてきた正二郎に、アンジェリーナはまた逃げられると思いながらも、すべてを話す。
正二郎は、アンジェリーナの母は、アンジェリーナをとても大切に思っていたから、追い出したのだと教える。
不死の時を一緒に歩く、連れ合いを見つけるよう、追い出したのだという。
正二郎は、いつの間にか生命の水を飲み、一緒に旅に出ようという。
第19幕 次の記憶へ
マサルの家出を知った仲町サーカスのみんなは、家族だと思っていたのに残念だと思う者もいる。
団長と法安は、マサルに家出をする根性があったのかと見直している。
エレオノールは、大変なショックを受け、ふらふらになっている。
ギイは、エレオノールに、少年には自分の力で何かをやり遂げたい時があるという。だから、エレオノールから離れて何かを見極めているのだという。ギイは、守らぬ愛もあるとさとす。
ギイは、エレオノールには見当違いの方を探させ、自分はマサルの後を追う。
黒賀の長の屋敷では、目覚めたマサルに、正二が貞義は自分たちの本当の子ではないという。
本当の子は、エレオノール。
マサルは、再び、正二の記憶を見る。
第20幕 明治に訪れし者Ⅰ
時は明治42年。正二郎は、正二と名を改めていた。正二とアンジェリーナが結婚してから67年が過ぎていた。
ふたりは、しろがねのために、糸繰人形を作っていた。
最初は、人形師たちを呼び寄せ人形を作っていたが、それが才賀という一族を成していった。
40年前、アンジェ―リーナは、フランスのルシールに連絡を取った。
ルシールから派遣されてきたしろがねが、ディーン・メーストル。のちに、正二の養子才賀貞義となる。
第21幕 明治に訪れし者Ⅱ
マサルは正二の記憶を見る。
正二とアンジェリーナは、フランスに帰る貞義(ディーン)を見送る。
そのあと、妊娠しているアンジェリーナは黒賀の里に里帰りする。
2か月後、正二は公園でアンジェリーナにそっくりな人を見て、あとをつける。
教会でその人は、才賀アンジェリーナを知らないかという。自分は、自動人形フランシーヌと名乗る。
第22幕 人形フランシーヌ
フランシーヌ人形は、アンジェリーナに分解してもらうために来たという。
フランシーヌ人形は、自分が笑えぬため白金から捨てられたので、笑えるようになるため100年旅をしてきたが、笑えず、疲れてしまった。それで分解してもらいに来た。
正二は、フランシーヌ人形を連れて帰り、人間以下の力、運動速度にする。
しかし、分解はしない。なぜかというと、正二はゾナハ病にかかっていなかったから。
ゾナハ病にかかった者だけが、分解する権利があるという。
正二は、フランシーヌ人形を、アンジェリーナに引き渡そうと考えた。
時間は現代に移る。
マサルを追うギイは、黒賀村に来た。
第23幕 ギイ
黒賀村の長の屋敷に来たギイは、不審がられる。
面倒なので塀を飛び越えると、糸繰人形が襲ってくる。
ギイは糸繰人形を破壊しながら、正二がいる部屋にたどり着く。
ギイは3年前に正二と約束をした。マサルに貞義が転送されていたら殺すと。
マサルに貞義が転送されているか不明だったため、黒賀の里で判定することになった。
目覚めたマサルに、ギイは、91年前も黒賀の里に来たという。
そのときのギイの死命は、アンジェリーナの体にある柔らかい石を、アンジェリーナが身ごもっている子に移し替えること。
第24幕 ママン
ギイがゾナハ病を発症したのは、1898年12歳のとき。それからすぐにパリ郊外の病院に移され、家族に捨てられた。
14歳の時しろがねになり、10年後の初仕事が、日本の黒賀の里で、アンジェリーナの体内の柔らかい石を、アンジェリーナの子に移し替えることだった。
1909年、ギイは黒賀の里を訪れた。
アンジェリーナは、ギイの申出(柔らかい石の移し替え)を拒否した。
アンジェリーナとあるるかん 対 ギイとオリンピアの戦いが始まる。
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嘉月堂のプロフィール
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