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からくりサーカス 第43巻
機械仕掛の神
第83幕 過去と伝統
マサルはカピタン・グラツィアーノの一撃を食らってしまう。即死でも不思議ではない。
マサルはこれまでの悲しい過去を思い出し、もう泣かない、いまは笑うべき時なんだと思う。
ジャック・オー・ランターンに乗って、上空へと上昇していく。
マサルは、鳴海のように強くなるんだと誓う。
祖父正二の愛刀を握り、ジャック・オー・ランターンから飛び降り、カピタン・グラツィアーノめがけて落ちる。
正二の技を思い出し、カピタン・グラツィアーノを一刀両断する。
マサルは列車に戻り、法安と再会する。スペースシャトルの発射準備ができている。
第84幕 背中を守る者
鳴海たちはスペースシャトルの発射準備をする。
そこに、ディアマンティーナと自動人形の大軍が襲い掛かる。
兵士たちが応戦しようとするが、出口を自動人形に溶接され出られない。
鳴海が壁をけ破って外に飛び出し、自動人形の大軍と戦い始める。
四方から攻撃を受け鳴海が劣勢になる。
鳴海は、背後を守ってくれるものがいる者に気づく。鳴海の背後では、マサルがジャック・オー・ランターンで自動人形と戦っている。
自動人形を破壊し終わり、背後を振り返る鳴海に、マサルは、フラッシュジミーのカメラのフラッシュをたく。
マサルは、鳥人形のグリュポンに、自分の言う通り喋るように頼む。
第85幕 ゆけカトウ、オレが上がる
マサルは、フラッシュで目が見えなくなった鳴海に、グリュポンの声を借りて、語り掛ける。
自分は「えんとつそうじ」というもの。ギイに呼ばれてきた。フェイスレスと因縁があるから、自分が宇宙ステーションに行く。
自分一人が幸せになるわけにはいかないという鳴海を、グリュポンの声を借りがマサルが怒鳴りつける。そして「ゆけカトウ、オレが上がる」といい、スペースシャトルの発射場に向かう。
一方、エレオノールは気絶している間に、ハーレクインに花嫁衣裳を着せられている。
教会から赤ん坊の泣き声が聞こえる。ハーレクインは、赤ん坊の血を飲もうとする。
寸前のところで、エレオノールがハーレクインから赤ん坊を奪う。
第86幕 抱擁
ハーレクインは、エレオノールに局地気象コントロール装置で雷を落とす。
もうだめかと思った瞬間、鳴海が教会の壁を破壊して飛び込んでくる。
目が見えない鳴海は、法安の感で教会にやってきた。
エレオノールにハーレクインの居場所を教えてもらい、ハーレクインの角を折り、次に、聖ジョルジュの剣を打ち込む。
鳴海はエレオノールの名を叫ぶ。重傷を負ったエレオノールが叫び返す。鳴海がエレオノールを抱きしめる。
マサルが乗ったスペースシャトルが打ちあがる。
スペースシャトルを、団長、ノリ、ヒロ、三牛、ナオタが見上げる。生きていた。
第87幕 宇宙ステーションへ
スペースシャトルを自動人形ピンボールKの大砲が狙う。
そこに阿紫花が現れ、フウ特製の拳銃でピンボールKをうつ。
阿紫花も左半身を撃たれ、絶命する。
エレオノールは、鳴海と再会し、涙が止まらない。満面の笑みを浮かべ「大好き」という。
エレオノールが笑うのを、半身がないアルレッキーノと首だけのパンタローネが見ている。エレオノールの笑みをフランシーヌ人形の笑みと思い、満足して動きを止める。
マサルは、フェイスレスの宇宙ステーションに乗り込む。
第88幕 軌道上のプラハ
宇宙ステーションの中には井戸がある。井戸の中はプラハの町。
そこには、フェイスレス、数体のフランシーヌ人形、占い師のアルメンドラ、しろがねとなった犬がいる。
マサルは、土下座をしてフェイスレスにゾナハ病の治し方を教えてくれと頼む。
フェイスレスは「いやあぁだよ バアァカ」と返す。
マサルはジャック・オー・ランターンで、フェイスレスはフェイスレスが作った新あるるかんで、戦いを始める。
フェイスレスはマサルに「なぜ、エレオノールを鳴海にゆずったのか」と問う。
第89幕 質問と答え
フェイスレスの問いに、マサルは、鳴海が先にエレオノールを好きになったからだと答える。
その答えを聞いて、フェイスレスはフランシーヌを白銀にとられたときのことを思い出す。白金(フェイスレス)は、白銀に「フランシーヌは僕が先に好きになったんじゃないか」といった。
その隙に、マサルは新あるるかんを破壊する。
フェイスレスは、マサルにそんなことは関係ない。さらってしまえばよかったんだよという。
それで自分は幸せになれたのかいと、マサルはフェイスレスに言う。そして、自分はガマンしなければならない気がするという。
一方、スペースシャトルを操縦してきたフウの自動人形の中からディアマンティーナが現れる。
第90幕 ディアマンティーナ
マサルは、エレオノールが鳴海を好きなことが一番大事なことだという。
フェイスレスは、この世で一番大事なのは自分。だから、自分が欲しい女に自分を愛させることが大事だという。
マサルは、それでは、だれにも愛されないという。サーカスの芸人は誰も芸を見ることを強制はせず、芸を磨いてお客さんに見てもらうことを、引き合いに出す。
フェイスレスは、もう面倒だと、マサルをナイフで刺そうとする。その瞬間、しろがねの犬が勝の前に現れ、ナイフは犬の額に刺さる。
二人の前に、ディアマンティーナが現れ、フェイスレスに自分を愛しているかと尋ねる。
フェイスレスは、愛されるほうにも都合があって、愛されたからってその人を一番愛するとは限らないという。
フェイスレスはディアマンティーナを分解する。怒ったディアマンティーナはぬいぐるみのクマの爆弾を放つ。
アルメンドラがマサルのもとから、ぬいぐるみを抱えて引き離し爆発する。
宇宙ステーションは故障し、黒賀村付近に墜落すると、コンピューターが警告を発する。
第91幕 人形芝居
宇宙ステーションを人のいないところに落下させるためには、ロケットの噴射高の角度を変えなければならない。
マサルは宇宙服を着て自分が作業しようとするが、作業経験のない者には無理だし、宇宙服を着るのに3時間かかる。
フェイスレスがやってきて、糸繰人形を使えばいいという。
ジャック・オー・ランターンの頭部にあるるかんの上半身をて作業することにする。
上半身をフェイスレス、下半身をマサルが操作する。
フェイスレスがマサルを注意する。フェイスレスは兄の気持ちとはこんな感じかと思う。
そして、兄の白銀のことを思い出す。小さかったころ、二人でプラハに行ったこと、フランシーヌと出会ったことを思い出す。
ロケットの角度を変え、噴射する。ジャック・オー・ランターンは燃えてしまう。
閉幕
マサルはフェイスレスにゾナハ病の治し方を教えてくれるように頼む。
地上の基地にマサルが送信してくる。マサルは、エレオノールにいつもの子守唄を歌うように言う。
エレオノールの子守唄がゾナハ病の病原中のモードを、「病気にさせる」から「病気を治す」に変える。
エレオノールの歌声を電波に乗せて世界中に流すと、世界中のゾナハ病患者が治る。
フェイスレスは、宇宙ステーションにある非常用乗員帰還機(CRV)に乗るようマサルに伝える。
マサルは、フェイスレスも乗るように言うが、フェイスレスは、「お前の顔など見たくねぇ」といって、残る。
グリュポンは、フェイスレスが一人ぼっちなので残る。
フェイスレスは「銀兄さん 僕が間違っていたよ」という。
6年後、仲町サーカスは人気を博し、エレオノールと鳴海は紛争地帯の子どもたちのために活動している。
マサルは、出会った時の鳴海のようにぬいぐるみを着て風船を配り、子供たちを助けている。
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