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からくりサーカス 第32巻
本編~ナルミがいる日々
第6幕 空白のナルミⅡ
サハラ砂漠での真夜中のサーカスとの戦いの後生き残った四人は、鳴海、ミンシア、阿紫花、ジョージ。
鳴海が記憶喪失のようなので、阿紫花は8か月前のことを話そうとしたが、気絶してしまう。
4人は連合軍のヘリコプターに救出される。阿紫花は気絶したまま。
鳴海とミンシアは、ロッケンフィールドの子どもたちの劇を見るためにイギリスに行く。ジョージとは連合軍の基地で別れる。
本物のフランシーヌ人形を倒せなかった鳴海は元気がない。
ミンシアは本物のフランシーヌ人形がまだ無事であることを知らない。仲間が死んでしまったために鳴海が気落ちしていると思い、元気を出せという。
イギリスの町を歩いていると鳴海を探す広告が大々的に出ている。
鳴海とミンシアは、豪華な車に乗せられ、世界的な大企業「フウ・インダストリー」に連れてこられる。
二人は、フウ・インダストリーで、総帥のフウ・クロード・ボワローにあう。
フウは、二人に自分が最初のしろがねの生き残りであること、本物のフランシーヌ人形が日本にいること、その名前は才賀しろがね、本名エレオノールであることを告げる。
第7幕 空白のナルミⅢ
鳴海とミンシアは、フウがしろがねだということに疑いを持つ。
フウは、自分の看護婦たちに、フウを刀で突きささせ、死なないことで自分がしろがねであることを証明する。
フウは、しろがねだったが、自動人形を破壊することがどうでもよくなってしまった。その代わり、発明に没頭し、蒸気機関、電話、電球などを発明し、世界の3分の1の富を支配する大金持ちになり、各国政府から一目置かれるようになった。
フウの活動資金のおかげで、しろがね達は楽に活動することができた。
しかし、鳴海は気に入らない。他のしろがね達が命がけで戦っている時に、フウは高みの見物をしていたからだ。
フウは、しろがね達のすべての活動を知るために、蟲目とよばれる、超小型の自動人形をしろがねの体に潜ませた。大きさは髪の毛の10分の1、一人のしろがねに5000体。
その蟲目から、世界中のしろがね達の音声と映像が送られてくる。
鳴海は、フウから、エレオノールがフランシーヌ人形が解けた生命の水を飲んだことを聞かされた。フランシーヌ人形が解けた生命の水を飲んだエレオノールは、フランシーヌ人形の生まれ変わりとだという。
第8幕 空白のナルミⅣ
フウは、フランシーヌ人形がエレオノールを抱いたまま井戸に落ちたときの音声を再現する。
フウは、フランシーヌ人形が赤ん坊に興味を持っていたので、自分が生命の水に溶けエレオノールに生まれ変わり、赤ん坊を生むと推測した。
ミンシアは、フウは大金持ちなんだから、ゾナハ病の治せないのかと詰め寄る。
フウは、ゾナハ病の原因である自動人形に対抗させる蟲目を送り込んだが、駆逐できなかった。
それは、ゾナハ病にはフウの力をしのぐ、黒幕フェイスレスがいたからだという。
第9幕 そして彼女は刃にキスをする
フウの話を聞いて、鳴海はすぐにエレオノールのいる日本に行こうとする。
ミンシアは鳴海にそんなに簡単に、フウを信じていいのかという。そして、フウにいくつか質問をする。
ミンシアは、フウにフェイスレスは何がしたいのかと聞く。
フウは、フェイスレスは、フランシーヌへの思いを忘れられず、フランシーヌに似たエレオノールを自分のものにしたいと思っているという。
フェイスレスは、エレオノールの恋の相手となるために、マサルに生まれ変わろうと考えているという。
フウは、ぞのはびょうをなんとなしなければならないという。フウのシミュレーションでは、あと、2年で世界中がゾナハ病に汚染されてしまう。
鳴海は、ミンシアとイギリスで別れ、日本に来た。
今度は、鳴海がエレオノールになぜ自分を助けたのかと聞く。鳴海は、エレオノールに聖ジョルジュの剣を突きつける。
エレオノールは、私の命は鳴海のものといい、聖ジョルジュの剣にキスをする。
第10幕 一時閉幕
仲町サーカスでは、団長、エレオノール、涼子、リーゼ以外は、鳴海が勝手なことをして、バスジャックで危ない目に合ったことになっている。
団長は、鳴海がやったことは警察沙汰になるとまずいので、黙っていてくれと頼む。
鳴海の悪口を言う涼子に、鳴海が一番最初に助けに来てくれたと涙ながらに訴える。
法安は、涼子から話を聞いて鳴海に土下座して礼を言う。
リーゼは、エレオノールに鳴海が好きかと聞く。赤くなったエレオノールを、リーゼは可愛いという。
ヴィルマは、鳴海の腕を試すためにナイフを投げるが、簡単によけられ、逆に冷や汗をかかされる。
バスジャックの時に助けられた少年が、ぬいぐるみを着た鳴海に駆け寄り、鳴海のように強くなりたいと告げる。
本編~黒賀村の春
第1幕 開幕ベル
黒賀村にいるマサルは、エレオノールを狙ってくる自動人形と戦っている。
マサルが世話になっている阿紫花家。阿紫花家の次女れんげは、家を出て東京に行きたがっている。何が不満というわけではないが、「かくれんぼをしていても、だれも見つけに来ない。」という。
ギイは、人形使いの特訓のため、村にある明神様の洞にマサルに入るように言う。
明神様の洞は大人の人形遣いが仕上げに入るところで、出てきてから何日も食事できないほど、恐ろしい所だという。
明神様の洞の話をしながら、マサルと平馬が学校から帰ると、れんげが親子喧嘩をして家を出ていく。
心配したマサルが探しに行く。
第2幕 花畑
れんげには、蓮華畑でかくれんぼをしていても誰も見つけに来てくれないという心象風景がある。
自分を探しに来たマサルに、来週の水曜日に家出をするが、誰にも言ってはダメだという。れんげは、黒賀村の蓮華畑をマサルが来週水曜日までに見つけたら家出をやめるという。
マサルは、村中を探し回り、噂になる。
ギイに蓮華畑のことを聞いてみると、明神様の洞を抜けたところにあったような気がするという。
マサルは、ギイに頼んですぐに洞に入ることにする。
第3幕 明神様の洞
びくびくしながら歩いていくと、れんげが待っている。
明神様の洞を抜けたところに蓮華畑があるかもしれないということを聞き、先回りしていた。
二人が洞を進んでいくと、人形が「青い目の人形」を歌いながら現れる。
二人が逃げると、追いかけてくる。二人に追いつき、両手に持った刃で襲い掛かる。
第4幕 アンラッキー
襲ってきた人形の名前はアンラッキー。
マサルはキャプテンネモを始動させ戦う。
アンラッキーは、一瞬で移動する。キャプテンネモは翻弄され、攻撃を受ける。
キャプテンネモ、マサル、れんげはじりじり後退し、崖から落ちてしまう。
マサルは、最初に落ちたレンゲを救おうとズボンを掴む。れんげのズボンがずり落ちる。
川から上がって、火を焚き、新聞紙にくるまって温まっている、マサルとれんげに、アンラッキーが襲い掛かる。
第5幕 れんげの花畑
れんげは、小さいころおとうさん、おかあさんと蓮華畑で楽しく遊んだ記憶がある。
また今度来た時にかくれんぼをする約束だったが、両親は交通事故にあい、れんげは親せきをたらいまわしにされ、最後に、今の両親にもらわれてきた。
れんげは、鬼がやってこず、ずっと待たされっぱなしのような気がしている。その鬼は、レンゲの花畑かもしれないし、幸せかもしれない。
マサルは、ずっと待たされっぱなしではなくこっちから探しに行こうという。
れんげは、自分に幸せは似合わないという。マサルは、幸せが似合わない人なんていないという。
乾いた服を着て動き出した二人にアンラッキーが襲い掛かる。
瞬時に移動するように見えたアンラッキー。実は、三体いた。
アンラッキーを操っていたのは、村の長老たち。
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嘉月堂のプロフィール
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