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2018年6月 都内某所で戸田奈津子氏の講演を聞いてきました。
2018年6月都内某所で戸田奈津子氏の講演を聞いてきました。
戸田氏といえば映画の字幕で有名です。
講演の内容は次の通りです。
今の時代は親の背を見ても参考にならない
現代は社会の変化が速い。
したがって子供は親の背を見ても参考にならない。
今ある職業が無くなってしまう。
今の子は映画も吹き替えを見る。
字幕を見たことがない。
活字離れ,日本語離れが進行している。
日本語を読めない事態は憂うべき。
メールはメッセージであって,文章ではない。
映画を字幕で見ていたのは日本だけ?
あまり知られていないが映画を字幕で見ていたのは日本だけ。
日本だけが外国語映画の主流が字幕。
日本人は俳優の生の声を聴きたいという思った。
字幕が主流となった一番の理由は,識字率が高かったから。
欧米は絶えず移民が来るから,字幕を作ってもしょうがない。
今の若い子は字が読めない,めんどくさいのでアテレコを好む。
日本国として由々しきことだと思う。
最初は字幕の仕事はなかった。
何事をするにもモチベーションが必要。
モチベーションは面白いから,好きだからわいてくる。
好きなことに対するモチベ―ションを借りる必要がある。
戸田氏が字幕の仕事についたのは映画が好きだったから。
英語の上達方法について
聞く,話す,読む,書く 4つの柱を同じように伸ばしていかなければならない。
外国語を勉強するのに早道はない。
一つ一つレンガを積むように日々の努力しかない。
戸田氏が振り返って一番力になったのは,作文。
会話の場では間違ってもいいからとにかく話す。
話せば何とかなる。
会話では三人称のSが抜けても大した問題ではない。
しかし文章で抜けると教養がないと思われる。
間違いを自覚することが勉強になる。
最近は書くことがおざなりにされているが,重要。
映画の字幕に入るきっかけ いやなことはやりたくない
戸田氏は津田塾4年間映画ばかり見ていたそうです。
就職しなければならなくなったが,いやなことはやりたくない。
好きな映画の仕事をやりたかった。
字幕を志すが,狭き門どころか,入り口すらない。
20年間ウェイティングをしていたそうです。
ビジネスレターの翻訳をしていたそうです。
あるとき外国の俳優が来ることになりました。
しかし通訳がいない。
そこで翻訳をしていた戸田さんが急遽通訳をやることに。
しかし会話はしたことがない。
本人としては出来が悪く首になるかと思っていたが,逆に翻訳の仕事が増えたそうです。
コッポラと40歳の時に知り合い,仕事をもらった。
ここから字幕への道が開けました。
仕事に情熱を持ち,生きがいとしていることはなんと素晴らしいことか。
やだやだとおもいながら生きるのは自分に対して申し訳ない。
通訳として大事なのは日本語
通訳として大事なのは日本語だそうです。
日本語7割,英語3割。
クリエイティブであること,イマジネーションが大事
コンピュータはみんな持っている。
そこから抜け出さなければならない。
コンピュータにできない事をやらなければならない。
それはクリエイティブであること,イマジネーション。
無から何かを生み出さなければ世界はみな同じになってしまう。
無から有を作るために頭を使ってほしい。
レシピ,絵,映画のシナリオなど。
頭を使う訓練は本を読むこと。
戸田氏は根本的なことは映画よりも,本から教わったそうです。
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