薬屋のひとりごと6巻ネタバレ|羅漢の告白と翠苓の初登場

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『薬屋のひとりごと』ビッグガンガンコミックス版(作画:ねこクラゲ、構成:七緒一綺)の第6巻には、第二十七話から第三十二話までの全6話が収録されています。5巻の5話から話数が増え、猫猫〈マオマオ〉が壬氏〈ジンシ〉とともに後宮の外へ出ていく巻です。

なお本作には漫画版が2系統あり、この記事で扱うのはスクウェア・エニックスのビッグガンガンコミックス版です。サンデーGX版『猫猫の後宮謎解き手帳』とは収録内容も巻数の進み方も異なります。

Contents

薬屋のひとりごと6巻の見どころ3つ

1つめは、祭具の盗難から祭事場の事故へつながる事件です。猫猫は李白〈リハク〉から、以前の倉庫の小火騒ぎに乗じて別の倉庫の祭具が盗まれていたと聞かされます。その祭具の管理責任者は今おらず、前の管理者は海藻の食中毒で倒れた官吏、さらにその前が浩然でした。いずれも祭事に関わる礼部の人間であることから、猫猫はあらかじめ狙われていたと考えます。そして祭事場の絵を見て、吊り下げられた柱を固定する祭具が作り直されていたなら危険だと気づく。祭具のそばには火があるからです。

2つめは、壬氏と猫猫の関係が動くことです。第二十七話で壬氏は理由も告げず、自分をまったくの別人に変装させてほしいと猫猫に頼みます。第二十八話では変装した二人が街を歩き、猫猫は養父の羅門〈ルオメン〉が薬師であり、医官で宦官でもあることを壬氏に話します。壬氏には目当ての店があり、その道中で妓女の価値を下げる方法を猫猫に尋ねる。そして第二十九話、羅漢〈ラカン〉が壬氏に、猫猫が自分の実の娘であることを告げます。壬氏はそのことを猫猫には伝えず、羅漢が会いに来ると言っていたとだけ告げる。そのときの猫猫の表情は、それまでとはまるで別人のように暗いものでした。

3つめは、翠苓〈スイレイ〉という官女の登場です。猫猫が外廷の医局で再会したこの女性について、係員は「本来なら官女なんてやらなくてもいい」と言い、持っていった薬を何でもない薬だったとも言う。その帰りに猫猫が薬草畑を見つけ、夢中になっているところへ翠苓が現れます。好きなものを植えていると言うので何かと問えば「蘇りの薬」。冗談だと引き取ったうえで、腕前を試すような言い方をし、最後に「もう少し先の話だけど ここに朝顔を植えるわ」と残していきます。倉庫番に煙管を渡したのが背の高い薬の匂いのする官女だった、という李白の話とも重なります。

6巻の名セリフ2選

1つめは第二十八話、猫猫が壬氏に返す「子を孕ませれば価値などないに等しくなります」。変装して街を歩く道中、妓女の価値を下げる方法を問われて答える場面です。花街で育った猫猫にとって、これは感情を挟む話ではなく、そういう仕組みで値がついているという事実の説明でしかありません。相手を気遣って言葉を選ぶこともなければ、憤ってみせることもない。猫猫という人物が世界をどう見ているかが、この一言に出ています。5巻で羅漢が明かさなかった「希少価値を下げる方法」への答えが、ここで猫猫の口から出てくることにもなります。

2つめは第二十九話、壬氏の独白から「つまり羅漢は猫猫の実の父親だということだ」。羅漢が壬氏に「『娘』がそれをどう思うかなのですけど」と言った直後の一言です。5巻から続いていた羅漢の言動の理由が、ここで壬氏の側に渡ります。そして壬氏がそれを猫猫に伝えたわけではありません。壬氏が口にしたのは、羅漢が会いに来ると言っていたということだけです。

6巻の収録話一覧

・第二十七話 化粧
・第二十八話 街歩き
・第二十九話 梅毒
・第三十話 翠苓
・第三十一話 偶然か必然か
・第三十二話 中祀

全6話で178ページ(次回予告を含む)。5巻も同じ178ページでしたが収録は5話でしたから、1話あたりは短くなっています。ただし均等ではありません。第三十一話が18ページしかない一方、最後の「中祀」は38ページあります。第三十一話は事件の材料が李白の口から並べられる回で、単独の解決を持たないぶん短く、その材料が次の「中祀」で一気に組み上がる。長短の差そのものが構成になっている巻です。

6巻で名前がわかるキャラクター

・翠苓〈スイレイ〉……外廷の官女

6巻で新たに名前がわかるのはこの1名です。読むときに注意したいのは、5巻で名前が明かされた壬氏の侍女・水蓮〈スイレン〉と1字違いだということ。まったく別の人物です。5巻の羅漢〈ラカン〉と羅門〈ルオメン〉に続いて、この作品では紛らわしい名前が近い巻に並びます。

アニメではどこまで?

6巻の内容は、アニメ1期の第17話から第19話にあたります。第二十八話と同じ「街歩き」が第17話、第三十一話と同じ「偶然か必然か」が第19話のサブタイトルで、あいだの第18話が羅漢をめぐる回にあてられています。漫画2話でアニメ1話という刻みは5巻までと同じですが、6巻は6話が3話に収まるため、原作の進み方としてはやや速い範囲です。5巻に続いて収録話のうち2つがアニメのサブタイトルと一致しており、対応を追いやすい巻でもあります。

薬屋のひとりごと6巻を読む

6巻は2020年3月に初版が出て、2026年4月には34刷を数えています。電子版はKindleとDMMブックスの両方で配信されています。

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前後の巻・総まとめ

前巻:薬屋のひとりごと5巻のネタバレ記事

まとめ

6巻は、事件よりも人の関係が動いた巻でした。羅漢が猫猫の実の父親だと壬氏が知り、その羅漢が会いに来ると聞かされた猫猫は、それまでとは別人のような表情を見せます。そして最後、猫猫は祭事場に駆け込み、落ちてくる柱の下にいた壬氏に突進して、その身を庇います。武官にひどく殴られていた猫猫はそのまま気を失い、6巻はここで終わります。翠苓が何を植えようとしているのかも、羅漢が猫猫に会って何を言うのかも、まだわかりません。読み終えてすぐ次の巻に手が伸びる終わり方です。

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