Contents
1 お金って何だろう?お金のことを知ってお金に強くなる。
お金は便利な「道具」である
お金には3つに機能がある。
①なにかと交換できる。
②価値をはかることができる
③ ためることがでる
お金はこうした機能を持った道具にすぎず、わるいものでもいいものでもない。
お金はカタチを変えてきた
今後もお金はカタチを変えていくだろう。
しかし、道具という本質は変わらない。
社会にとってのお金 お金は社会の血液だ
お金は道具であると同時に、血液のようなもの。
今の日本は先行きが不透明だからみんなため込んでいる。
自分の持っているお金を全部使ってしまえといっているのではなく、お金は、回して増やし、増えたらまた回すものだといっている。
君にとってのお金 離れられないパートナー
周りにあるものはすべてお金と交換されたもの。
生活はお金と切り離せない。
自立して生きていくためには、お金は絶対に必要である
日々の生活をやりくりする最低限のお金がなければだれかに頼って生きていかなければならない。
しかし、いつも頼れる人がいるとは限らない。
自分の自由のためにも衣食住をまかなえるだけのお金を持つことは大事。
やりたいことをやるには、余分なお金があったほうがいい
自分のために、自分の将来のために自由にできるお金があることは、心身ともに健康であるために必要。
困ったときに、お金は君を助けてくれる
どのくらいの貯えがあるとよいか。
若いころであれば、1,2年働かなくても困らない額。
君がお金を持っていれば、人を助けることができる
お金と仲良くなる方法 お金に支配されないために必要なこと
モノの本質を見ずに「値段」だけで判断すると、お金に支配されてしまう。
お金に縛られずに生きていくためには、お金とは違う幸せの基準を自分の中に作ることが大事。
2 お金と世の中の関係 プライスタグから世界が見える
たかがプライスタグ、されどプライスタグ
モノの値段を知ることで、お金や世の中の様々なことが分かるようになった。
あらゆる値段は世の中と結びついている
モノの値段は世の中の秘密を解き明かすカギの一つである。
なぜおいしくないサンマの値段が高いのか?
やせっぽちでおいしそうでない、2017年の築地市場のサンマが、いつもの年のサンマよりも値段が高かった。
値段ってどうやって決まるの?
2017年のサンマが高かったのは、サンマのとれる量が少なかったから。
モノの値段が決まる仕組みはいくつもあるが、特に重要なのは需要と供給の関係。
モノの値段は必ずしも質の高さで決まるものではない。
値段が高いものの方が質が高いと思ってしまいがちだが、それは間違い。
値段に騙されるな!
高いお金を払ったからといって、おいしくて栄養のあるものが食べられるとは限らない。
高価であれば質が高いというわけではない。
考えれば考えるほど、お金と仲良くなれる
お金の勉強で大切なことは正しい答えを知ることよりも、考える習慣をつけること。
今この時点で正しい答えも、明日には正しい答えでなくなっているかもしれない。だから、考え続けることが大事。
無駄遣いってなんだろう 物々交換を思い出そう
限られたお金ので、自分がやりたいと思うこと、自分が幸せに感じることにいかに多くのお金を回すことができるか。そのためには無駄遣いを減らすことが大きなポイントになる。
高価なものでもその価値が値段に見合っている、自分の目的を達成させてくれるものなら無駄遣いではない。
どんなに安いものでも価値が値段に見合っていなかったり、目的を達成させてくれなかったりすれば、それは無駄遣い。
お金とうまく付き合うためには、日々の生活で、その値段が意味と価値のあるものかの判断が必要。
プライスタグと幸せの関係
新しいものが出たらまたほしくなる。
そんなときは、心を落ち着けてプライスタグを見る。
その値段が、本当に自分の思う価値や目的に合うかどうか考えてみる。
実践編 食事代当てゲーム
外食の値段を家族のそれぞれが予想する。
ruleは前に答えた人との価格差を500円以上設けなければいけないこと。
値段を覚え、覚えていない場合は予測し、しかも、自分の発表する金額をいくらとすれば勝率が上がるかという戦略的思考も必要とする。
3 君がお金を手にする方法
好きなことを仕事にして稼ぐ
できることなら好きなことを仕事にすると人生が楽しくなる。
仕事を考えるうえでお金の問題を軽視してはいけない。
「好き」が人のためになっているか
大好きなことを仕事にできるかどうかは、そのことが「人のためになるかどうか」できまる。
できる限り多くの時間を好きなことに費やし、つらいことや大変なことがあっても乗り越えられるくらい好きか、人のためになりそうか、実験してみる。
なんでもいいから夢中になってみよう
子供のうちに何か一つのことをとことんやってみるという経験をすると、集中して取り組むことの楽しさを知ることができる。
どんな仕事でも集中してやれば楽しくなる。
自分の好きなことを仕事にすれば集中しやすくなり自分の能力が最大限に発揮され、楽しくなる。
仕事が自分の好きなことでなくても、どれだけ夢中になって取り組むかが大事。
夢中になって取り組むことで、いつの間にかそれが面白くなり、生きがいになり、生涯の仕事になることもある。
人生において何か一つのことに全力で取り組んだり、学んだりした経験は、人生を切り拓く力になる。
好きなことのために仕事をするという選択
現実的には好きなことが仕事にならない、仕事にしたくないということがある。
そんなときは、好きなことをするために、別なことを仕事にする。
好きなことが仕事でなくても、好きなことと仕事のバランスを取りながら、幸せを追求していく。
夢を追いかける時こそお金が大事
役者になりたくて、アルバイトをするように、夢のために仕事をする選択肢もある。
しかし、好きなことができるなら貧乏でもいいといった時に、本当に、本当にその覚悟ができているか、が大事。
その覚悟ができていないと金銭的に追い詰められ、お金に縛られて生きていくことになる。
夢を追いかける人ほど、お金に強くならなければいけない、金銭感覚が優れていなければならない。
そこら中にある落とし穴
簡単にお金を借りることができるので要注意。
ミッションという宝物
やり遂げられるかどうかわからないほど難しことだけれど、人生をかけてチャレンジしたいこと。他のだれかではなく、自分がやらなくてはいけないと思うもの。それがミッション。
ミッションは働くモチベーションになり、生きがいになる。
隙かどうかわからずたまたまであった職業でも、夢中になって、一所懸命取り組んでいるいれば、その仕事を通じてミッションが見つかることも、実際にある。
〈番外編〉学校の勉強はなぜやらなくちゃいけないの?
どんな方向に進むにせよ、勉強が土台となる。
学校の授業はあらゆる世界への入り口。
子供のうちにいろいろな入口にまずは立つ。
4 働き方が大きく変わる
もはや「会社員は気楽な稼業」ではない
「終身雇用」は、日本以外にはほとんどない。
インターネットの発達により、働き方が大きく変わった。
誰でも情報発信できる。どんな情報でも簡単に集められる。会社にいなくても仕事ができる。世界中の人とタイムリーにコミュニケーションが取れる。
ユーチューバーのように組織に属さず、個人VS世界といった働き方ができるようになる。
そうすると、今まで以上にお金に強くなる必要がある。
自分の人生を守るのは自分
日本の会社も成果や能力に応じて報酬が支払われるようになる。
転職が当たり前になる。
転職が当たり前になると、自分自身でどういうキャリアを積むか常に考えていないと損をしてしまう。
自分の生活を守るのは自分しかいない。生活のためにお金は絶対必要。
会社に勤めないという選択肢
自分で新しい仕事を創る
起業とは、新しい事業を起こすことで、これまでになかった新しいサービスやビジネスモデルを作ること。
失敗に終わるケースがほとんどだが、奇跡を起こせるかどうかはやってみなければわからない。
アイデアのほとんどはモノにならない
ジョズやザッカーバーグの成功の秘密は、アイデアを実現するために、果敢に現実に向き合い、壁を乗り越えていったところにある。
ミッションとビジョンが明確にあれば、多少試行錯誤したとしても、路頭に迷うことはない。
世界は少しずつ変わっていく
新しいビジネスを始めるために必要なのは、資金と仲間。
失敗する可能性の方が大きいが、あえてチャレンジしてみてほしい。チャレンジしないであきらめるより、失敗したとしても思いっきりチャレンジする方がよい。
そうした一人一人の成功と失敗の積み重ねによって世界は少しずつ変わってゆく。
〈番外編〉僕のミッション
「コーポレート・ガバナンス」
5 稼いだお金を貯めて増やす
お金は、お金を生む卵
お金こそがお金を生む卵。
まずは貯金を作ることから始める。
卵を作る 2割を貯金してみよう
銀行に預けておくだけでは、インフレでお金の価値が少なくなる。
リスクとリターン
「お金を増やすことに近道はないし魔法もない」
まずは何事も自分の頭で考え、物事を数字でとらえる癖をつけること。
増やすための秘訣 期待値という考え方
期待値とは儲かる確率のこと。
例えば100円で買った株が3倍(300円)になる可能性が10パーセント、0.5倍(50円)になる可能性が90パーセントの場合では、3×0.1+0.5×0.9=0.75となる。
何倍になるか、その確率は何パーセントかは自分で考えなければならない。
世界から見た国の位置づけ、その国における事業の状況、そこにおける企業の状況などすべてを数字では把握して、期待値を導き出す。
トカゲのしっぽ切り
雲行きが怪しくなったら、だいたいそのまま悪い方向に進み続ける。
ダメージが少ないうちにすっぱりあきらめる。
そしてそのダメージから回復することに時間とエネルギーを使う。
〈番外編〉期待値を上げるためのレッスン
ポーカー、ジャンケンゲーム、31ゲーム、七ならべ
6 お金と向き合うための覚悟 お金が凶器に変わるとき
お金のもうひとつの入口
お金を借りることがいかに怖いかちゃんと理解していない人が多い。
借りるのは簡単
借金は借りる時は楽。
返すときは、想像以上に大変。
連帯責任という落とし穴
奨学金を返せなくなってしまい、毎年3000人以上が破産している。
親などが連帯保証人になり、巻き込んでしまうことがある。
軽い気持ちで、教育ローンを利用してはいけないということ。
自分のお金で学校に入り直す
終身雇用が終わったということは、中途採用の機会が増えたということでもある。
何を勉強したらよいかもわからないまま、教育ローンを借りてなんとなく進学するよりも、自分でお金を貯めて学校に入り直す方がずっと合理的。
借金はトランポリン
住宅ローンでも返済できずに破産することが起きている。
返せないかもしれないお金を借りることの怖さを知らなければならない。
じっくり考えないで借りてしまうと、取り返しがつかないことになる。
20億円と200億円の借金
〈番外編〉最後のビフテキ
7 とっておきのお金の使い方
お金がもっとも輝くとき
おかねは、みんなの力を集めて世の中のためになるように生かしたときに、とてつもなく大きな力を発揮し、輝く。
寄付をする理由
一人が寄付する100万円と200人から集めた100万円
一人で100万円の寄付はその人が寄付できなくなったら終わり。200人で100万円の寄付は、一度になくなってしまうことはない。
お金を生み出さない時間にも意味がある
ボランティア活動はお金を生み出さないが、自分が誰かのために役に立てているかもしれないと思う時間は自分の人生に意味がある。
「寄付させてくれてありがとう」
まずは自分の生活を整で楽しみながら、不測の事態に備えてある程度の貯金をする。これが何よりも大切。
ゆとりができたら世のために使ってみる。
「寄付させてくれてありがとう」というのは、自分に支援する時間もスキルもない時に、現場にいってくれている人々に支援をするときの筆者の気持ち。
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