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第28話 兆し
春季東京都大会 準々決勝 青道対春日一
春日一の選手たちは沢村の変な変化球の正体がわからない。ツーシームでもスライダーでもないと悩んでいる。
青道の攻撃。
四球で出塁した倉持が盗塁成功。
東条がピッチャー強襲のヒット。
小湊は春日一公投手の決め球 フォークボールに狙いを絞り、タイムリーヒット。青道が1点先取。
次のバッターは御幸。
第29話 期待か希望か
御幸が四球で出塁。
5番白洲のタイムリーヒットで2点追加。
6番前園の外野フライでさらに1点追加。
7番結城は空振り三振。
青道は4回にも2点を挙げリードを6点に広げた。
5回表 沢村は突如乱れ、四球、死球をかさね、2アウト満塁。
沢村は、試して居た変化球から、ストレートに配球を変え、無失点で抑える。
6回表 青道はエース降谷を投入する。
第30話 視線の先
降谷は6回を3人で締め、7回早くもツーアウト。
降谷は、巨摩大藤巻の本郷を思い出し、自分はもっと行けると思いながら投げる。
その球にさすがの御幸も驚く。
御幸は、降谷が巨摩大藤巻との試合から変わったと感じている。
青道の攻撃は7番結城。
結城はツーランホームランを打ち、サヨナラコールドを決める。
結城は兄と同じ初スタメン、初ホームランを、4か月早く達成する。
第31話 他所のエース
春季東京都大会 準々決勝 第2試合 市大三 対 仁王学舎大附
4回まで両チームとも無得点。
5回裏 市大三がそれまで好投を続けていた仁王学舎の投手をとらえ、ホームランと2本のヒットで、2点先制。
市大三の天久は、スライダーで三振の山を築き、5回以降2塁を踏ませぬパーフェクトピッチング。仁王学舎をねじふせた。
春季東京都大会準決勝は、稲城実業対帝東、青道対市大三。
第32話 キャッチボール
沢村は今日の自分のピッチングのビデオを見て悪い点をチェックしている。
それを後輩の浅田が見ている。浅田は沢村がどんなボールを投げるのかキャッチボールをしてみたいと思う。
浅田は沢村を誘ってキャッチボールをすることにする。
由井は同室の降谷に練習に付き合うと申し出る。
しかし、降谷は由井では物足りないから、投げるとしたら御幸に受けてもらうと由井の申し出を断る。
第33話 ワガママ
沢村とキャッチボールをした夜、浅田は久しぶりにぐっする眠れ、すっきりした気分で起きる。
午後の練習では、1年生の結城、奥村、由井が気持ちよく打球を飛ばしている。
御幸は、奥村に、捕手として沢村への言動は問題があるという。
捕手は投手に気持ちよくボールを投げてもらうことが役目なのに、奥村の行動で沢村が猪子を崩し、ひいてはチームに迷惑が掛か他かもしれないと、さとす。
沢村がどういう奴かはボールを受けてみればわかるから、投手と捕手として語り合えとアドバイスをする。
降谷は御幸と投球練習をする。御幸は降谷のボールに強い意志を感じる。
降谷は自分も御幸に受けてもらって、ナンバーズを磨きたいと思っている。
練習帰りに降谷は、御幸に練習に付き合ってくれという。
御幸は了承する。
第34話 心の中
降谷と御幸の練習に、沢村、沢田、由井もついていく。
片岡監督と落合コーチは降谷の変化について話し合っている。
落合コーチは、時にはのめり込むのも必要だから悪いとは言えないが、降谷は明らかに周りが見えなくなっているという。
片岡監督は、甲子園で全国というものを知った選手に変化が起こるのは当然だという。それをチームの強さに結び付けられるかどうかが問題だという。
御幸は降谷に求めているのは本郷と投げ合った試合かと尋ねる。
降谷は、よいピッチングをしたが結局負けたので、あの試合以上のピッチングを求めていると答える。
第35話 トライアングル
降谷の話を聞いた御幸は今日はこれで終わりにしようという。
気持ちが空回りしているピッチャーの球を受けるのはしんどいらしい。
次の市大三高戦でベストなピッチングをするのが降谷の役目。それができないなら次の先発も沢村に譲ることになると御幸は降谷に言う。
御幸は沢村と練習することにする。
沢村は奥村とアップすることにする。
奥村はアップ後も沢村のボールを受けることになる。
沢村はまずフォーシームから投げる。
第36話 ナンバーズ
奥村は柔らかいキャッチングをする。音もいい。投手が気分良く投げられる。
沢村は御幸との練習で試した変化球、「ナンバーズ」を投げる。
「ナンバーズ」とは、片っぱしから握りを変えて生き残ったボール。それに番号を振った。
沢村はカットボールの改良型を投げる。
奥村は捕球し損ねてしまった。
御幸は、甲子園を経験して成長しているのは降谷だけではない。沢村もすごいスピードで成長していると思う。
市大三高では、選手たちが遅くまでバットを振っている。
投手の天久はこの大会で自信をつけ、夏に挑むと決意している。
第37話 先攻
4月26日
春季東京都大会 準決勝 第1回戦 青道対市大三高
ジャンケンで勝った御幸は先攻をとった。
先攻をとった意味は、立ち上がりがよいとは言えない天久を攻略し、降谷を援護するため。
1回表 青道の攻撃。
1番倉持。
倉持は天久の初球をツーベースヒット。
2番東条が送りバントを決めランナー3塁。次のバッターは小湊。
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