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からくりサーカス 第23巻
サーカス~再終幕
第5幕 スーツケース
黒賀の者に追われたマサルは、スーツケースから糸繰人形を出そうとする。
まごまごしているマサルに、どこからか声が聞こえる。「なにやってんだよ貞義さま」と。
マサルは糸繰人形を始動する。糸繰人形の名は、ゴイエレメス。
ゴイエレメスは、黒賀の者の糸繰人形を一撃で破壊する。
マサルに語り掛けていた声の主は、鳥だった。鳥は自分を自動人形だという。
鳥は、貞義の記憶が全然戻っていないという。
第6幕 2体目と3体目
鳥は、貞義が自分を伝説の怪獣グリュポンをモデルにして作ったという。
黒賀の者の2体目の糸繰人形が襲ってくる。
グリュポンは、ゴイエレメスの必殺技をマサルに教える。ゴイエレメスは、2体目を破壊するが、糸繰人形の糸が切れてしまう。
黒賀の者の3体目の糸繰人形が襲ってくる。
マサルは3体目の糸繰人形を始動させる。人形は、キャプテン・ネモ。背中から数本の刃を出し、黒賀の者の糸繰人形を破壊する。
黒賀の者が、転送装置がある部屋をロケットランチャーで破壊しようとする。
そこに、かぼちゃの人形に乗ったマサルが現れる。
第7幕 過去が、動き始める。
マサルは、かぼちゃの糸繰人形ジャック・オー・ランタンにのって屋敷から飛び出す。
黒賀の者たちは、状況が不利と見て、黒賀の里に帰る。
マサルは、黒賀の者たちに父のことを聞くため、後を追う。
黒賀の里では、上半身だけの才賀正二が目を覚ます。
正二は、黒賀の者にマサルを自分のところに連れてくるように言う。
ジャック・オー・ランタンに乗って黒賀の者を追跡していたマサルは、黒賀の者が発射した網にからめとられる。
第8幕 黒賀村 長の屋敷
黒が村の長の屋敷。座敷牢でマサルは目覚める。貞義が作ったグリュポンが一緒にいる。
黒賀の者にマサルは座敷牢から連れ出される。黒賀の者はマサルを憎悪のこもった目で見る。
貞義は、3年前、黒が村にゾナハ病をばらまいた。黒賀の者はマサルを貞義だと思っている。
マサルは、正二の前に連れてこられる。懐かしい祖父の姿に駆け寄るマサル。
しかし、正二はマサルを貞義だという。正二は貞義に、生命の血が混じった自分の血を無理やり飲ませる。
そうすることで、貞義の記憶をマサルの脳に溶け込ませる。
第9幕 才賀正二の記憶へ
マサルは貞義の記憶を見る。
正二の名は正二郎。江戸時代の長崎に住み、年齢は10歳。
出島から町の人を診療しに来た外国人を、仲間と見に行く。
正二郎は、外国人の医者から、名を問われ「先生はよかねぇ」と答える。
医者のお供を命ぜられた正二郎は、自分は次男で才覚もないから、みんなに尊敬されている五社がうらやましいという。
医者は、自分はこんな人生は望んでいなかったと言いながら、カラーコンタクトレンズを外し、自分の本当の名は白銀だという。
第10幕 白銀と正二郎
マサルは正二郎の記憶を見る。
白銀は、正二郎が気に入り、診療の休憩時間に、正二郎に世界地理などの知識を教える。
白銀は、正二郎に、白金やフランシーヌとの出来事を語る。
自分は終わった人間だという白銀に、正二郎は、名前を変えてもう一度人生をやり直せばいいという。
新しい名前は「しろがね」。
白銀の望みである糸繰人形作成を二人で始める。
第11幕 最初のしろがね
マサルは正二郎の記憶を見る。
マサルの兄は、オランダ人から医学の知識を得るために、日本や樺太の地図や紀行書を渡していた。
正二郎の兄は捕まり、厳しい吟味を受け、死んだ。
吟味は死亡後も1月続いた。正二郎は、刑場の外からでも一部始終を見ていた。
白銀の元に戻った正二郎は、最後までやらねばならないという兄の言いつけを守ったと、白銀に告げる。
それを聞いた白銀は自分のなすことを決めたらしい。
白銀は、正二郎に手紙だけ残し、オランダに帰る。
第12幕 二人
マサルは正二郎の記憶を見る。
正二郎36歳。長崎の名物医者になっている。剣術の腕前も道場一。
一方、長崎の遊郭では「あやかし太夫」が有名になっている。
あやかし太夫は、変わった顔だが、博識で話が面白い。医術の心得もあり、客を治したことがある。
そして、客に質問をする。「永久に死なぬ身ならば、あなた様は何をなさるでありんすか?」
第13幕 出会い
マサルは正二郎の記憶を見る。
夜、丸山の惣名主が浜辺で心臓発作を起こしているところに、海から銀髪銀眼の美女が大きなトランクを引きながら現れる。
美女の名はアンジェリーナ。
アンジェリーナは惣名主の治療をする。そして、丸山の遊女にしてもらう。
正二郎は、丸山で発作を起こした惣名主の往診で、遊郭に出向き、そこで、あやかし大夫(遠野太夫と出会う。
遠野太夫の正体はアンジェリーナ。
往診からの帰りに、正二郎は遠野太夫の部屋に行ってしまう。
遠野太夫は、正二郎に昔あったことはないかと問う。
第14幕 アンジェリーナ
アンジェリーナは自分の糸繰人形操作の先生であり、実の母親であるルシールにキュベロンから追い出された。
アンジェリーナは、追い出されるとき、生命の水と大きなカバンを渡された。
一人で生きていかなければならないことに絶望し、アンジェリーナは日本に流れ着いた。
正二郎は、アンジェリーナの笑顔は人形のようだという。
正二郎にアンジェリーナは「永久に死なぬ身ならば、あなた様は何をなさるでありんすか?」と問う。
正二郎は「したら わしは おなごに惚れることができるなぁ」と答える。
医学勉強などやることが多すぎて、嫁を貰うこともできないという。
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嘉月堂のプロフィール
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