*オレンジの字は感想
Contents
第171話 樺太アイヌの刑罰
第17巻は、亜港監獄のソフィアの紹介で終了。
第18巻は、鶴見中尉が刺青人皮を並べて暗号解読をしようとしている場面から入る。
でも、話のメインは杉元たちの話。杉元が暗号解読していることをほのめかし、暗号を中心に話が展開するのかと思いきや違った。
エノノカが謎のアイヌにさらわれた。
謎のアイヌは他の集落で殺人を犯し逃げてきた。エノノカを人質に逃走を図ろうとするが、そこは、不死身の杉元。殺人犯を半殺し。
殺人犯を追ってきた男たちは、殺人犯を殺そうとする杉元をとめる。
なぜなら、彼らの刑罰を与えるために、生きて連れ帰らなければならないから。
その刑罰とは、針で目を刺し、生きたまま底のない棺桶をかぶせ、生き埋めにする。
アイヌは殺人を忌み嫌うので、死刑がない。ほんとにアイヌは平和な民族だね。って、生き埋めの方が残酷じゃね。
一方、網走では、牛山と土方が2日間消息不明になっていた。
戦闘マシーンのような二人がやられるわけないじゃないですかと思いきや、なぜか土方が棺桶に横たわっている。謎は深まる。
第172話 阿寒湖のほとりで
凶運の持ち主 門倉元看守部長とキラウシが土方と牛山を探しに行く。
土方と牛山は、元獣医の囚人 関谷輪一郎を追っていった。
関谷は、ストリキニーネ、ヒ素、青酸カリなど様々な毒薬で30人は殺したと、本人が言っている。
何で殺したのか謎。この後の話はその謎に迫るカギ。
関谷は監獄の外での作業でトリカブトを持って帰り、みそ汁に入れて、同じ房の囚人を殺した。
関谷は、人の運を試すのが好きらしい。3つの味噌汁の一つに毒を入れ、運試しをした。って、占い師かなんかなのか?
関谷は、まず、牛山に土方をさらったと嘘を言って、毒を飲ませ棺桶に入れて埋めた。
追ってきた土方に、牛山はもうすぐ空気がなくなって死ぬと告げた。繭の中に仕込んだ丸薬を土方が飲めば、牛山を解放するという。丸薬の半分は毒。
丸薬を飲んだ土方は毒を飲んで倒れた。
土方も牛山も仲間を思う気持ちが強い。ちょっと意外。でも、土方は関谷が馬を連れているのを知っていたから捕まえられないと思い飲んだのかも。
門倉とチカパシは阿寒湖までやってくる。
阿寒湖でフィギュアスケートの真似をしているぽっちゃり少年に出会う。
ぽっちゃり少年は土方を見かけた。土方がいたあたりに繭が落ちていた。
阿寒湖でワカサギ釣りをしていた関谷は、ワカサギの一匹に毒を詰め門倉に渡す。
何でこんなところに門倉が。土方の仲間が来ることを予想していたのか。
しかし、門倉は氷上で転倒し、ワカサギは氷に空いた穴に見事に落ちてしまった。
凶運と本人は思っているが、本当は強運か。凶運と思っているのは、40人で歩いていて一人だけ肥溜めに落ちたりしたからだそうだが、運がついたのかも。
第173話 僕の怪人
牛山は棺桶を自力で脱出した。しかし、チョウセンアサガオの毒で意識は混濁したまま。
意識もうろうとしていても棺をぶち破る当たり、さすが牛山。
牛山は、阿寒湖でぽっちゃり少年と出会う。
ぽっちゃり少年はいじめっ子に木につるされていた。
という風に書くとぽっちゃり少年がかわいそうなようだが、こいつはいじめっ子を貧乏人呼ばわりしたので、自業自得のところもある。
ぽっちゃり少年は炭鉱会社のボンボン。モモの乾物と引き換えに牛山に助けてもらう。
モモの乾物ってあまりうまそうじゃないが、当時は珍しかったんだろうな。牛山はすっかり気に入った模様。
関谷は土方の刀を門倉、チカパシに届け自分が土方を拉致していることを知らせる。そして、刺青人皮と土方の交換を持ち掛けた。
牛山とぽっちゃり少年がスケートで遊んでいるところに、いじめっ子がやってくる。牛山はいじめっ子を半殺しの目に合わせる。
ぽっちゃり少年は牛山は危険だから、葬らなければと思う。
危険だからって何も小学生が殺人を決意しなくてもと思います。
第174話 湖の中心で突っ走る
関谷は取引の場所として阿寒湖のど真ん中を指定してきた。湖畔から1キロ以上あるので狙撃されない。
湖のど真ん中にまでくる間の関谷を待ち構えてなんとかできたんじゃないかとふと疑問に思う。
関谷と門倉が対面。門倉はわざと取引を不成立にさせ、逃げる門倉をキラウシが追って土方を探す計画を立てていた。
関谷は下駄スケート「ゲロリ」を履いて逃げる。
門倉はチカパシが隠れている方に行くように追いかけ、計画がうまく行くと思われた。
門倉はチカパシの方に関谷が逃げるように、わざと反対方角を、ちらりと見たりする。いがいに門倉は知恵者かも。
しかし、突然氷の下から牛山の顔が現れ,関谷は方向転換してしまう。
牛山はぽっちゃり少年に、乾物のモモでおびき寄せられ、湖に落とされたが自力で氷を破り這い出してきた。
牛山最高。どんな局面でも脱出してくる。
第175話 繭
牛山を湖から引き揚げた門倉とキラウシは、牛山の服のポケットから繭を見つけた。
門倉たちは牛山がが捉えられていたのは蚕農家で、関谷はそこにいると判断し、手分けして関谷を捕まえることにする。
関谷を見つけたのは門倉。
関谷は繭玉に毒の丸薬と無害な丸薬を仕込んでおいた。関谷は二人で丸薬を飲み、門倉が毒を飲んだら関谷が土方を助け出し、関谷が毒を飲んだら土方の居場所を門倉に教えると持ち掛ける。
ふつうはこんな賭けはやらないが、門倉は土方が入っている棺の空気が30分しかもたないといって、選択を迫る。
門倉は、自分と引き換えに土方が助かるのならと丸薬を飲む。
門倉は新選組の生き残りだっけ。何でこんなに土方に忠誠心があんの?
門倉はトリカブトの毒を飲んでしまった。早く死んでしまいたい門倉はさらに毒を飲んだ。飲んだのはフグ毒。トリカブトとフグ毒は毒を打ち消し合う。
門倉は自分を凶運と思っているが、本当は強運なんだね。
関谷は土方を牛山たちとの交渉にまた利用しようと棺を開けた。土方が飛び出してきて、関谷の左耳から左腕をそばにあった刃物で切り落とした。
土方は、薬売りだったころの知識を生かし、ふぐ毒を飲んだ時に、意図的にトリカブトを飲んで作用を抑えていた。
どうやってトリカブトが分かったのか。
関谷が殺人鬼になったいきさつは悲しい。
教会からの帰りに、自分の隣を歩いていた幼い娘が雷に打たれて死んだ。娘は頭と足がはじけ飛んでいた。
それで関谷は神様を恨んで殺人鬼になったんだね。どうして自分ではなく娘が死んだのか、運と神の意志を試してみたくなったんだね。
第176話 それぞれの神様
土方は、ストリキニーネとヒ素もあった毒の丸薬の中から、イチかバチかの賭けでトリカブトを飲んだ。
さすが幕末から明治の戦乱を生き延びた強運の持ち主。そしてイチかバチかにかける度胸。見習いたいですね。
門倉が関谷の心情を「自分の信仰心と娘の理不尽な死に折り合いをつけようとした」と解説。
門倉の説明はうまいと思います。しかし、クリスチャンなら神様の理不尽なふるまいは承知しているはずとも思わないでもない。マタイの受難とかね。
杉元一行はアシリパたちが立ち寄った少数民族の集落に立ち寄り、アシリパたちの後を着実に追っている。
アシリパ一行は亜港監獄で、アシリパの父の仲間だったソフィアを脱獄させようとしている。
第177話 長谷川写真館
キロランケは、アシリパの父ウイルクとソフィアの3人で日本語を習ったことをアシリパに話す。
何で日本語を習ったの?
教えてくれたのは、写真館を経営していた日本人の長谷川。ロシア人と結婚し赤ん坊が一人いた。
キロランケたちは皇帝暗殺未遂事件後、10年以上の逃亡生活。近くの農家に潜み写真館に通っていた。
第178話 革命家
ある日、写真館にロシアの秘密警察がやって来た。
キロランケたちは自分たちが追われているものと思い、秘密警察を拉致して拷問を加える。
ところが、その秘密警察はキロランケたちに「あんたたちは誰だ。我々は日本人を捕まえに来た。」という。
キロランケたちは自分たちが思っているほど有名人ではなかったのかな。
何と秘密警察が捕まえに来たのは、長谷川だった。
長谷川は日本軍のスパイだったのだ。
キロランケたちは長谷川が隠していた機関銃で秘密警察を撃ち殺す。
ソフィアが茂みにいた人影をうつ。
その人影は、長谷川の妻と赤ん坊だった。ソフィアは二人を一発で撃ち殺してしまった。
長谷川は妻を実家に帰したのに、なぜ戻ってきてしまったのか。ついてないねぇ。
第179話 間宮海峡
長谷川は、いまはの際の奥さんから自分は長谷川幸一ではなく鶴見篤四郎であることを打ち明ける。
若き日の鶴見中尉!!
鶴見は奥さんと赤ん坊の遺体を写真館のベッドに寝かせ火をつける。
燃え盛る写真館を背に鶴見は立ち去る。
キロランケたちは間宮海峡の流氷を渡って樺太に行くことにする。
ソフィアは、ウイルクとキロランケと別れた。
ウイルクを愛しているから、残って革命家として戦うというが・・。意味不明。
第180話 亜港脱獄
現在に戻り。キロランケ、アシリパたちは亜港監獄から、ソフィアたちを脱獄させ、流氷を歩いて、大陸に渡る計画を立てた。
キロランケたちは監獄に爆薬を仕掛けた。
爆発を合図にソフィアと仲間たちが脱獄を開始した。
監獄の塀にあいた穴の外には、なぜが虎がいた。
仲間の一人が虎の一撃で殺されてしまった。
なぜ虎がいる?
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