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『薬屋のひとりごと』のビッグガンガンコミックス版(作画:ねこクラゲ)12巻のネタバレあらすじです。本作の漫画版にはビッグガンガン版とサンデーGX版の2系統があり、この記事で扱うのはビッグガンガン版のほうになります。12巻は第五十九話から第六十三話までの全5話。後宮の怪談の一夜で幕を開け、後半は子昌に誘われた狩りへ——巻の過半を占める「狩り」三部作で、大きな事件が動き出します。
Contents
薬屋のひとりごと12巻の見どころ3つ
12巻は第五十九話「怪談」で幕を開けます。後宮の北の建物で、十二人の参加者が肝の冷える話を十三語るという催し。灯明皿の火を火鉢に捨てながら夜が更けるうち、猫猫は頭がぼうっとしてくることに気づき、窓を開けて換気し、その場の全員を救います。さらに語られた怪談のひとつ、飢えた母子の死の真相を月夜茸と見抜き、「禁忌の森」という言いつけの由来にまで推理が届く——入れ子で推理が連鎖する一話です。
第六十話からは、子昌に誘われた狩りへ、壬氏が猫猫を連れて向かいます。旅先の壬氏は香泉と名乗り、外では頭巾をかぶり、精のつく料理には手をつけない——謎めいた振る舞いが続きます。狩りの場で襲撃を受けたふたりは滝壺へ飛び込み、滝裏の洞窟へ。そこで壬氏は「お前に伝えたいことがある」と口にします。その言葉の中身は12巻では明かされませんが、ふたりの距離が大きく動く場面です。
舞台は子昌が統べる北の地、先帝が避暑に訪れていた街です。狩りの場で壬氏を狙った飛発(銃)の犯人は、12巻の中では確定しません。川辺で見つかった矢と同じ矢を持つ人物への疑い、李白の連れた賢い犬を使う犯人探しの着想——手がかりが並んだところで巻が終わります。さらに怪談の会場には子翠の姿があり、猫猫はその横顔が誰かに似ていると感じます。次巻へ持ち越される糸が一気に増えた巻です。
12巻の名セリフ2選
1つ目は第五十九話「怪談」から、催しの最後の語り手のセリフです。「…ああ もう少しだったのに」——猫猫が換気で場を救った直後に、ぽつりと落ちる一言です。この語り手が何者なのかは、翡翠宮に戻ったあとの紅娘の話と、それを聞いた猫猫たちの反応から暗示されるにとどまり、作品がはっきり断定するわけではありません。だからこそ、この一言の冷たさがあとから効いてくる構成です。
2つ目は第六十三話「狩り」(後編)から、猫猫の独白です。「傾国の美貌を持つこいつが 本当は”宦官ではない”という可能性に」——洞窟でのある出来事をきっかけに、猫猫の頭をよぎる言葉です。あくまで猫猫の内心の独白であり、作品が地の文で断定した箇所ではありません。壬氏をめぐる大きな問いに、猫猫自身が初めて正面から思い至る場面として、11巻から続く流れの先に置かれています。
12巻の収録話一覧
・第五十九話 怪談
・第六十話 避暑地
・第六十一話 狩り(前編)
・第六十二話 狩り(中編)
・第六十三話 狩り(後編)
本編はp.005からp.174までの170ページで、5話構成です。内訳は42/38/26/18/46ページ。第六十一話から第六十三話までの「狩り」三部作が合わせて90ページと巻の過半を占め、最終話の46ページが最も長くなっています。前半の「怪談」「避暑地」で不穏な気配を積み上げ、後半の狩り編で一気に動かす配分です。
12巻で名前がわかるキャラクター
・魯袁〈ロエン〉:財務省の高官
12巻で新しく名前がわかるのは、財務省の高官・魯袁〈ロエン〉ひとりです。第六十二話で名前が出ます。川辺で壬氏の布とともに見つかった矢と同じ矢を持つ人物として疑いの目が向きますが、12巻の中では確定しません。また、9巻で名前の出た子翠は怪談の会場に、李白は狩りの護衛として再登場します。9巻の内容は薬屋のひとりごと9巻のネタバレ記事にまとめています。
アニメではどこまで?
アニメは第2期の第34話「怪談」から、12巻の範囲に入ります。サブタイトルは第五十九話とそのまま重なっています。第35話「狩り」を経て、第36話「華瑞月」の途中までが12巻の範囲です。第36話の後半は12巻より先の内容に進むため、巻の切れ目とエピソードの切れ目がずれている形です。
薬屋のひとりごと12巻を読む
12巻は2023年9月に初版が出て、2024年11月には10刷を数えています。後宮の怪談の一夜から北の地の狩り場まで、一冊の中で舞台も空気も大きく変わる巻です。事件の答えを次に預けて終わるため、続きと合わせて読みたくなる一冊でもあります。
前後の巻・総まとめ
総まとめ:薬屋のひとりごとネタバレ総まとめ
まとめ
12巻は、後宮の怪談で始まり、北の地の狩りで終わる巻でした。前半では一酸化炭素の看破から月夜茸まで、猫猫の推理が入れ子で冴えわたります。後半は一転、壬氏への飛発での襲撃という大きな事件が起きますが、犯人は確定しないまま巻が閉じます。矢をめぐる疑い、犬を使った犯人探しの着想、そして子翠の横顔——手がかりだけが並んだ状態です。洞窟で壬氏が口にした「伝えたいことがある」という言葉もまだ宙に浮いたまま。事件と関係の両方が答えを次に預けて終わる、続きへの引きの強い巻です。この続きがどう描かれるのかが、次の巻の焦点になります。


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